【キャンベラ12日AAP】ケビン・ラッド首相は12日、訪問先のシンガポールでアジア地域における中国の影響力の強さを強調した。
ラッド首相は12日朝、韓国からシンガポールに到着。戦争で死亡した2500人以上のオーストラリア兵士が祭られているクランジ戦没者記念碑を訪れた後、同国のリー・シェンロン首相らと会談。その後、「29回シンガポール・レクチャー」に出席した。
ラッド首相の中国びいきは周知の通りであるが、この日も中国の経済成長は21世紀の先行きを左右する要因のひとつとなると述べ、同国の今後の動向はオーストラリアやシンガポールといった国々に直接影響を与えるであろうと話し、中国の影響力の強さを改めて強調した。
さらにラッド首相は、アジア・太平洋地域諸国との関係如何でオーストラリアの将来は決まるとし、「だからわが国を西洋諸国の中でアジアと最も関係が深い国にしたいのだ」と述べた。
ケビン・ラッド首相は6日間の中国、韓国、シンガポール訪問を終え、12日夜、オーストラリアへ向けシンガポールを出発する。