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QLD州の野生動物、絶滅の危機 森林伐採が原因

 【ブリスベン8日AAP】世界自然保護基金(WWF)は、QLD州で行われている森林伐採が原因で数千万もの動物が命を落とし、野生動物は絶滅の危機に瀕しているとした。

 全州土地被覆・森林調査(SLATS)によると、2005年から2006年で37万5000ヘクタールの森林が伐採され、哺乳類200万頭、コアラ9000頭、そのほか多くの鳥類やは虫類が殺された。

 WWFは、生息地の減少や破壊から同州固有の野生動物を保護するため、また気候変動の問題に取り組むために森林伐採を一時的に停止することを要求している。WWFのQLD州プログラムリーダーのニック・ヒース氏は「森林伐採の実態は決して容認できない。野生動物、気候、川、サンゴ礁に与える影響は計り知れない。動物たちは排除され、結果的に焼死、または餓死してしまう」と語った。

 ヒース氏は「森林伐採はマレー・ダーリングの崩壊を促進し、侵食された大量の土が川に流れ、水路や海を汚染している」とした。土壌浸食は同州における2005年から2006年度の温室効果ガス排出量の4140万トン(24%)の原因となっており、これはエネルギー部門についで2番目に多い。同氏は「このような土壌浸食が今後も続けば、QLD州では温室効果ガスの排出量の減少は見込めない」とした。

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