【シドニー30日AAP】 国内の1500世帯を対象に行った調査の結果、生活費の上昇や伸び悩む賃金、住宅ローン利率上昇への懸念により、国民のストレスが増大しているとわかった。
ME銀行が依頼した調査によると、毎月末に余分の現金がない世帯は51%、過去12か月の収入が減少または横ばいの世帯は68%だった。また、40%以上が光熱費や食料品、ガソリン価格の上昇に悩んでいる。
国内失業率は下がったが、失業・不完全雇用から成る”十分活用されていない労働力の割合”は1年前より著しく増加しており、非正規のカジュアルやパートタイム労働者の27%が、「将来に懸念があり、もっと働きたい」と話す。さらに、住宅ローンを抱える世帯の半数近くが税引き後収入の30%以上を返済に充てており、15%は収入の半分以上を費やしている。
一方、年間所得が20万ドル以上で「財政的快適さが増した」と答えた世帯は10%増、年間所得10万ドル以上の世帯でも46%で収入が増加した。エコノミストのジェフ・オウトン氏は、「所得格差の原因は収入だけではない」と分析。都市部と郊外に住む世帯間、フルタイムとパートタイム労働者、住宅を所有しているかどうかでも格差が広がっているという。