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海水の酸性化でシドニー・ロック・オイスターが危機に

 【シドニー4日AAP】海水が酸性化が進むことによって、「シドニー・ロック・オイスター(岩牡蠣)」が危機に直面する可能性があると、海洋生物学者が指摘している。

 ローラ・パーカー氏は、来週モナコで行われる国際会議において、化石燃料の燃焼や大気中の二酸化炭素の増加によって海水の化学に異変が生じた結果、海中に生息する牡蠣に悪影響が及ぼされる可能性があるという研究結果を発表する予定。「シドニー・ロック・オイスター」は今後20~30年で危機的状況に置かれるとされている。

 パーカー氏の研究によれば、「シドニー・ロック・オイスター」や「パシフィック・オイスター」は海水の酸性度が高まることで生殖能力が衰え、海水温度の上昇によって異常を持った牡蠣が産まれることになるいう。「海水の変化によって影響が出るものと考えていたが、結果は私が考えていたよりも深刻でした」とパーカー氏。

 シドニー・ロック・オイスターの生産は、NSW州の漁業の中で最も重要な産業で、年間約3800万ドルの利益を出している。

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