【パース8日AAP】WA州上空で7日午後1時30分(豪西部標準時)ごろ、乗客303人と乗員10人を乗せたシンガポール発パース行きのカンタス航空72便(エアバスA330―300型機)の飛行高度が最高2000メートル急変し、少なくとも20人の乗員・乗客が脊椎損傷や骨折、裂傷などの重傷を負った。
同機は救難信号を発した後、WA州ガスコイン沿岸部のリアマウスに緊急着陸。重傷者はロイヤル飛行医師サービスの飛行機5機で7日夜、パースに運ばれた後、救急車で市内の病院に搬送された。また、最高20人の乗客が軽傷を負い治療を受けた。
同便の乗客の1人であるベン・ケーブさんは事故当時、シートベルトを着用していなかったためキャビンの天井に体ごとたたきつけられたという。「飛行機は一度大きく降下し、その直後に再度降下した。僕は天井にたたきつけられたが、数カ所に打ち身や捻挫をしただけで済んだ。ひどい状態となった機内を見ていたのを覚えているだけだ」とケーブさん。
航空交通安全局(ATSB)は8日、事故の調査結果が出るまでには最高6カ月はかかるであろうとしたものの、仮報告書は30日以内に作成されるであろうとした。ATSB及びカンタス航空のいずれも、今回の事故原因が乱気流によるものとは確認していない。