【キャンベラ14日AAP】連邦政府は14日、世界的にみられる金融危機から国を守るための経済対策として104億ドルを投入することを発表した。その内訳は、年金受給者に対して48億ドル、低・中所得家族には39億ドル、初回住宅購入者に対して15億ドルとなっている。
ケビン・ラッド首相はキャンベラでレポーターに対し次のように話した。「世界金融危機は、危険で新たな損害を生む新局面に入った。だからこそ政府は、断固とした態度で将来のためにこの経済安全戦略の問題に早期に対応していくことを決定した」。また、今回の経済対策の資金は国家予算の余剰金217億ドルが当てられるが、ラッド首相は、「余剰金は国家が厳しい状況にあるときに使うためのもの。我々はその状況にいる」と話した。
ワシントンで開催されていた世界の金融リーダーたちの会議から帰国したばかりのウェイン・スワン財務相は、オーストラリアは、現代の市場経済が今まで経験したことのない最悪の金融危機の中にいると述べ、今回の経済対策について、国内経済を強化する重要な計画だと述べた。
先週末には、国内の銀行システムをサポートする緊急案も発表された。この案には預貯金を保護するという内容も含まれている。