【シドニー18日AAP】 シドニーのムーア市長は、シドニーCBDのマーティンプレイスに設置されていたホームレスのテントが撤去された後、約400人が路上で寝起きしているとして、シドニーは「住宅危機」の状況にあるとの見解を示した。
シドニー市では、半年ごとに路上生活者数調査が行われており、現在路上で生活している人は386人、仮住まいの人が2010年の調査開始以降で最高となる600人に上ることが明らかになった。シドニー市は、非営利の不動産エージェントの設置費用に10万ドルを拠出し、格安住宅の供給拡大に乗り出している。
ムーア市長は、「シドニーでは、住宅価格が賃金の上昇率を上回る速さで伸びている」と指摘し、自治体と州政府が協力して問題を解決する必要があると強調。さらに「6万人以上が公共住宅の順番待ちリストに記載されており、なかには10年以上待ち続けている人もいる」と説明した。