【シドニー28日AAP】ムンバイで発生した同時テロに巻き込まれた豪人女優ブルック・サッチウェルさんが、ムンバイ発シンガポール行きの便で無事にインドを後にした。
テロ発生時、サッチウェルさんは、恋人のデビッド・グロスさんとともに、タージマハルホテルに滞在していた。サッチウェルさんはホテル1階の掃除道具棚の中に1時間ほど身を潜め、その後ホテル職員の誘導でホテル外へと脱出できたという。その際、サッチウェルさんは複数の死体をまたいで避難したという。
サッチウェルさんの広報担当者サラ・リンステン氏によれば、サッチウェルさんはその後、パスポートと電話の充電器を取り戻すため、ホテルの部屋に戻ったといい、「私の知る限り、彼女はインドを脱出できた数少ない豪人のうちの1人です。何が起きたのか、どのように出国したのかは分かりません」とコメントしている。
サッチウェルさんと恋人のグロスさんは、27日の夜じゅう、豪領事館と連絡を取ることもできず、情報は主に米国や英国の当局から得たと述べており、豪政府の対応の悪さを示唆している。
今回の同時テロでの死者は125名に上っており、豪人2名が死亡し、さらに豪人2名の死亡が懸念されている。インド国内に滞在中の豪人は約2000名とみられており、そのうち約300名がムンバイに滞在している。