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フィリピン産バナナ輸入に待った!

 【ブリスベン12日AAP】フィリピン産バナナの輸入解禁案が出されている中、オーストラリア国内の農家からは、病気が持ち込まれる危険性が非常に高いとして、強い反対の声が上がっている。

 豪バイオセキュリティ局はバナナ輸入許可を推奨する決定を下しているが、この決定に対して、オーストラリア・バナナ生産者協議会(ABGC)は12日、輸入危険分析控訴委員会に裁定を要求している。豪バイオセキュリティ局では、11月に600ページの報告書を発表しており、フィリピンにはオーストラリアが懸念する21もの害虫や病気が存在するものの、しっかりと管理されればリスクは許容レベルまで抑えられる、と結論づけていた。

 これに対して、ABGC輸入委員会のレン・コリンズ委員長は「フィリピンには検疫という文化が存在しない」と述べている。さらに、ABGCのトニー・ハイドリッヒ代表執行役にいたっては、フィリピンのことを「組織的な収賄や汚職がまかり通った国」とさえ表現した。ABGCは、オーストラリア検疫検査局が馬インフルエンザ防止に失敗したことも引き合いに出して、輸入反対を訴えている。

 上院議会はこの問題に関する調査を開始しており、来年2月に聴聞会が行われる予定。

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