【キャンベラ11日AAP】 生活保護費受給者に対して薬物検査を試験的に実施する法案が11日、下院議会を通過した。政府は「効率・効果的で持続可能な福利システムを維持するには、全面的な改革が必要」と主張する。
来年1月から国内3地域で求職者5000人を対象に薬物検査を行う案を含め、当初の計画からいくつか変更された。ポーター社会サービス相は、「効果がなければ他の方法を行う必要があるし、効果があれば薬物使用者の命を救ったことになる」と議会で述べた。薬物使用者を強制的に治療に参加させる力が福利システムにあるか見極める目的で、同法案はデザインされたという。
野党の労働党とグリーンズ(緑の党)は断固として反対の姿勢を示しており、政府は上院で無所属議員らの支持を得る必要がある。無所属のゼノフォン上院議員は先月、「国民を薬物中毒から救うために政府と建設的に取り組みたい」と話している。