【メルボルン28日AAP】 トヨタが今年10月3日、メルボルン近郊のアルトナ工場を閉鎖する。これに伴い、2700人以上が解雇される見込みだが、オーストラリア製造業労働組合によると、サプライチェーンにも閉鎖の影響は及ぶもようで、実際にはこの5倍の人が失業などの影響を受けると予想されている。
トヨタは工場閉鎖後も職業訓練プログラムを向こう6か月間継続させる方針で、これまでにも従業員に対する再訓練プログラムを提供してきたが、同組合によると40代~50代の再就職は容易ではないという。また、約130人がセールスやマーケティングなど他部署へ配属となったほか、260人は再就職はせずこのまま退職するもようだ。
トヨタに部品を供給してきたMHGプラスティックスに勤務するデビッド・ボーグさんは、同社から約20人を解雇すると通達を受けたといい、「われわれに出来ることは何もない」と話した。ボーグさんによると、鉱業界や建設業界に転職する人もいるという。トヨタは3日、組み立てラインで「カムリ」を生産し、工場の歴史に幕を下ろすとみられる。