【キャンベラ23日AAP】ウェイン・スワン財務相は5月予算の目的は経済の活性化であると語った。一方、経済学者によると、豪政府は来年度にすでに500億ドルもの赤字を抱えることになるという。
5月12日に補正予算を発表するスワン氏は、悪化しつつある世界金融危機はオーストラリアがプラス成長を維持することを事実上不可能にするだろうとのケビン・ラッド首相の22日のコメントに同調する姿勢を示した。
23日、スワン氏はシドニーの学会で世界経済不況の影響で、世界の商品価格が下落しており、オーストラリアの輸出も落ち込んでいると語った。ラッド首相は、先週発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済の予想が「非常に悲観的」だったことから、今回厳しい見通しを示した。
スワン氏は大変な赤字に直面しながらも、5月予算は世界経済の悪化に対して政府が調整した対応であり、次のステップになるだろうとした。スワン氏は「我々の課題は崩壊しつつある歳入と経済不況によって生じる制限の中で取り組みながら経済を活性化し続け、未来へ投資し続けること」と語った。また同氏は、今回の予算は需要の維持、雇用支援、安心できる持続可能な退職後の収入の提供、経済危機後のインフラと教育における基礎の構築を目的にしていると述べた。