【メルボルン5日AAP】　　VIC州のディーキン大学はこのほど、サイバースペース上での安全性を確保する専門家を育成するため、新たにサイバーセキュリティ―学士コースを開講することが分かった。オーストラリアでは現在、サイバー犯罪による年間の被害総額が約170億ドルに上っている。

ディーキン大学で開講する講座では、コードの解読方法、サイバー攻撃への対処法、国家安全の観点から「倫理的」に他のコンピューターシステムをハッキングする方法などを教えるという。VIC州のティアニー訓練相は、オンラインで銀行手続きや買い物をすることが一般的になっていると指摘し、「サイバー犯罪にすぐに対応できる人材が必要だ」と述べた。

ティアニー訓練相はさらに、サイバーセキュリティ―の技術者不足が、多くの企業の海外流出につながっているとして、VIC州をオーストラリアの「サイバーテクノロジーの中心地」とする計画の一環として、州政府から100万ドルを講座の立ち上げ資金として拠出することを明らかにした。大手銀行のNABやANZも資金援助を行うことが決まっている。