【シドニー28日AAP】07年11月の総選挙以降、国会議員のおよそ4人に1人が、無料の海外旅行を外国政府や民間企業、ロビー団体などから受け取っていたことが明らかになった。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙が行った調査によれば、全政党の国会議員が合計109回の海外訪問をしており、多くの場合は、ビジネスクラスやファーストクラスを利用して、全諸費用が含まれていたという。議員らの訪問回数が最多だった渡航先は、中国で19回、続いてイスラエル15回、台湾と米国が各14回だった。
ヘラルド紙は、フィッツギボン防衛相が02年と05年の中国訪問を申告しなかったことがきっかけとなって、不透明な政界の仕組みに対する注目が高まっていると報じている。07年の総選挙以降に旅行を受け取った議員は61名に上っている。
国会議員には、旅行の価格や、何をして、誰と会ったかなどを公表する義務はない。現行の規則では、議員が贈り物を受け取った場合には28日以内に申告しなければならないとされているが、違反者への罰則はない。