【シドニーAAP】病院の救急病棟へ搬送された子供を対象に研究を実施したところ、女子は男子よりも弱いわけではないことが判明し、今までの考えを覆す結果が出た。
18歳未満の子供が1年間にオーストラリアとニュージーランドの各地の救急病棟を訪れた記録を調査した結果、男子のほうが重度の病気にかかる、あるいはけがをする傾向が高いことが分かった。
病院へ搬送された35万人の子供のうち45%が女子で、ジェイソン・アクワース医師はこの男女の差は「男子が女子よりもやんちゃ」であるからという理由では説明ができないとした。「今回の結果が男子の多くは目立ちたいという理由からけがをする確率が高いことが関係しているかどうかを検討していたが、けがを度外視して病気だけを調査したときも男子の方が救急病棟を訪れる割合が多かった。女子の割合が45%だったのに対し、男子は55%で私の病棟の看護師らは男性のほうが弱いと考えている」とアクワース医師語った。アクワース医師は今回の研究の主要著者で、ブリスベンのロイヤル子供病院の救急医療病棟の医師である。
今回の研究結果で、子供がさらなる危険に直面するのは人生の初期段階であることも判明しており、病院へ運ばれた子供の平均年齢は4.6歳だった。また、子供が病院へ搬送される最も一般的な原因は胃腸炎、急性ウイルス性疾患、上気道感染症で、ピーク時は晩冬から初春にかけてだという。