【シドニー27日AAP】シドニー南部にある小さなアボリジニ・コミュニティーのアスベストの危険度が非常に高く、地域住人にとって深刻な脅威となっている。
NSW州南海岸のワラガ湖では前庭の芝生、コミュニティー・ビルディングの下、地域のゴミ捨て場に危険性物質が存在する。破棄されたアスベストのシートからわずか数メートル先に保育園があり、町の子供たちは危険も認識せずシートをフリスビーとして使って遊んでいる。
27日夜に放送されたSBSテレビの番組「リビング・ブラック」で、豪アスベスト疾患協会のバリー・ロブソン会長は、これはコミュニティーの中で今までで最も深刻な状況と語った。リビング・ブラックによると、1995年~1999年の間にアスベストが含有している住宅7棟が少なくとも取り壊された。解体工事を行うために連邦政府に雇われた数人のアボリジニは、誰も保護服を身に着けていなかったと話した。
ロブソン氏は「アスベストが表面に長く残るほど、コミュニティーはアスベストにより一層さらされることになる。そしてアスベスト関連疾患を発症する人が急激に増える事態が発生する」とし、この問題を早急に解決する必要があるとした。