【メルボルン9日AAP】 オーストラリアで1人目の新型インフルエンザ感染者が確認された。
感染が判明したのはNSW州出身の28歳の女性で、7日にロサンゼルスから航空機でブリスベンに帰国している。WHO(世界保健機関)のVIC州にある研究所が、9日午前、この女性が新型インフルエンザに感染していることを確定した。当局によれば、感染した女性は現在、ブリスベンで家族と一緒に過ごしており、すでにウイルスの感染力は失われているという。
ダニエル・アンドリュースVIC州保健大臣は「VIC州保健局長とQLD州医療局長から、5月7日にブリスベンに到着した28歳の女性が、新型インフルエンザ(H1N1型)の検査で陽性だったとの報告があった。女性は4月27日ごろに体調を崩したと聞いている。つまり、女性が保持するウイルスには、現在感染力はなく、帰路においても感染力がなかったことは、ほぼ間違いない」と述べている。
また、アンドリュース大臣は「最近、旅行をした人で、インフルエンザに似た症状がある場合には、一般医や救急科で診断を受けるか、ナース・オン・コールに電話をして検査を受ける必要がある。何らかの事情がある人には、ケアや支援が提供される」と続けている。
アンドリュース大臣によれば、VIC州では約90人が新型インフルエンザの検査を受けており、これまで全員が陰性だったという。政府は今後も新型ウイルスへの警戒を続けていく方針。