【シドニー24日AAP】 NSW州で山火事が増加するなか、飲料水や大気汚染も悪化すると専門家は警告する。
エコロジストのレスリー・ヒューズ氏は、「今後13年でNSW州は消防隊員の数を現在の8万人から倍増する必要がある」と話す。実際の山火事に加え、防止用の野焼きの数も増し、刺激物や発がん性化学物質を含む煙も増加するという。空気中の煙の量と、救急車の呼び出しや救急科への入院の相関性は多く証明されている。
24日に発表された気候評議会の最新報告で、山火事のシーズンは早まり、頻度や危険度も増すと警告された。NSW州各地で平均気温を最高で12度上回った9月23日、90か所以上で山火事が発生した。さらに同州は初めて、9月に40度超えの日を2日記録している。夏の雨量は例年より多いと予想されるが、乾燥した気候が再び訪れた際には、雨で成長した草木による危険が増すという。
山火事の対応費用は今後3年で、現在の倍のおよそ1億ドルに達するとヒューズ氏は見積もる。この額には、気候変動による影響や州消防サービスへの予算10億ドルは含まれていない。