【シドニー21日AAP】 NSW州最高裁は21日、恋人が浮気をしていると思い込み、その恋人を窒息死させた80歳の男に対し、最低4年3カ月、最高6年の懲役刑を言い渡した。
アルバート・ジェームス・パドック被告は、恋人だったバーバラ・イングラムさん(当時70歳)が麻薬密売人と浮気をしていて相手の男がいずれ自分を襲うであろうという妄想にかられ、2007年5月、イングラムさんを窒息死させた。医師らは、同被告には妄想性障害があり、また認知症の初期症状がみられると診断。バドック被告は、精神障害により殺人を犯したことについて犯行を認めた。
スティーブン・ロスマン裁判長は、イングラムさんはパドック被告に妄想症や認知症の症状がみられはじめたことで同被告と別れようとしていたと述べた上で、「被告はイングラムさんに対し、彼女がニューカッスルの麻薬密売人と浮気をしていていること、また密売人やその子分らが自分をつけまわしていると非難した」と話した。