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1日1杯以上のアルコール摂取 腸がんの発症リスクを急激に高める

【シドニー2日AAP】   オーストラリア研究の結果、1日1杯以上アルコールを摂取するだけで腸がんの発症リスクが急激に増すことが明らかになった。オーストラリア国内では毎年4000人が悪性の腸がんで死亡しており、喫煙、肥満、糖尿病、肉の過剰摂取がその発症リスクを高める原因となっている。

研究者はオーストラリアのライフスタイルに関連する結腸直腸がんの発症リスクの要因を探るため、1960年代にまでさかのぼって、100以上の国際的な研究を分析した。シドニーのジョージ・インスティチュートのレイチャル・ハクスリー準教授は「赤肉や食肉加工品の摂取量が高い人はそうでない人よりも結腸直腸がんの発症リスクが約20%高い。肥満の場合も同様のことが言える。肥満の場合、標準体重の人よりも発症リスクが約20%高い」とした。さらにハクスリー準教授は「一方で、アルコールに関しては、発症リスクが60%増すことが分かった」とした。ハクスリー氏は、多くの豪人は1日に1杯以上(あるいは週に7杯以上)アルコールを摂取するだけで結腸直腸がんの発症リスクが著しく高まるという研究結果に驚くだろうと話す。

これは結腸直腸がんを発症した9500人の飲酒習慣を取り扱った21の研究を調査した総合的な結果である。「アルコールによる結腸直腸がんの発症リスクは高く、飲酒量が多くなくてもリスクは増す」とハクスリー氏。糖尿病や喫煙による発症リスクは20%増す。毎年世界では約100万人に1人が腸がんと診断され、そのうちの1万2000件がオーストラリア国内である。

ハクスリー準教授は、飲酒の量を減らす、禁煙をする、健康的な食事をとる、運動を行うなど、ライフスタイルを少し変えるだけで腸がんの発症リスクを大幅に減少させることが可能とした。

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