【シドニー31日AAP】 アスベスト・エデュケーション・コミッティのピーター・ダンフィー会長は、オーストラリア国内におけるアスベストが原因とみられる死亡件数について、見過ごすことが出来ないほど高いとして、特に住宅の改築工事を行う際には、注意が必要だと指摘している。
オーストラリアでは、アスベストの使用が禁止されてすでに10年以上が経過しているが、現在もアスベストとの関連が疑われる死亡件数が、週当たり13件に上っている。1987年以前に建設された住宅のうち、3軒に1軒がアスベストを使用しており、改築工事などに伴う被害が原因とみられている。
ダンフィー会長は、シドニーで開催された全国アスベスト意識向上キャンペーンにおいて、アスベストを取り巻く現状について説明。中国では、現在も毎年200万トンのアスベストが売られており、これらは建設用の資材や子供用クレヨンのほか、オーストラリアにも輸出されていた車両部品に使われていたと警鐘を鳴らした。