【キャンベラ8日AAP】 連邦政府は病歴を記録する医療カードの発行を検討している。カード保持者は情報にアクセスする人を制限することができる。
ニコラ・ロクソン保健相はこのカードは前保守連合政権が打ち出したアクセスカードとは異なることを強調。保守連合政権が提案したアクセスカードはメディケアの代わりとして発行され、16の公的な医療・福祉サービスを受けるために全国民がカードの保持を義務付けられることになっていた。しかし、カードスキャナーを使えば誰でも情報を読み取ることが可能であることが判明し、カードのセキュリティー上の懸念から同計画は廃止された。
ロクソン氏によると、労働党が提案しているこのカードは任意で、カード保持者は記録される手術や検査内容を選択することができるという。さらに、カード保持者はデータにアクセスできる医療関係者を指名することができる。ロクソン氏はスカイ・ニュースに対し「これらの機能によりプライバシーに関する主な懸念を解消できる」と語った。また、ロクソン氏はこのようなカードを保持することで、医師や救急隊員は重要な情報にアクセスすることが可能になり、患者の治療が改善されるとした。「このシステムを導入すれば、時間の節約や患者への負担の軽減が可能となり、情報入手が困難という理由から発生する深刻な医療ミスを減らすことができる」とロクソン氏。
豪医療・病院改革委員会は今月末にカード発行に関する助言を行う予定。 一方、ロクソン氏は労働党はこのイニシアティブの開発にすでに投資を行っているとした。