【シドニー3日AAP】 NSW州政府がシドニー南部で計画している有料道路F6、通称「サウスリンク」の建設で、最大90軒の住宅が立ち退きを命じられる可能性が出てきた。住宅の取得には1億ドル以上のコストがかかるとみられており、F6の建設費用総額が90億ドルに達することも分かっている。
フェアファクス・メディアと公共放送ABCが入手した事業計画の検討書類によると、強制的な立ち退きが求められるのはセント・ピーターズからロフタスまでの23キロメートル区間となり、民間住宅60軒のほか、NSW州政府が所有する土地などを含む。最終的な建設計画によっては、さらにサン・スーチの住宅30軒を取得する可能性もあるという。
F6の建設は3期に分割して行われる予定となっており、NSW州のベレジクリアン首相は、来年半ばまでに建設計画の詳細を決定したい考えを示している。第1期工事は2021年に着工する予定で、完成すればシドニー中西部からロイヤル・ナショナル・パークの端をつなぐ有料道路となる。