【キャンベラ22日AAP】 ウェイン・スワン財相は、世界銀行の最新予測で、世界経済は極めて困難な年を迎えているが、一方オーストラリアは景気回復の見通しがあることが明らかになったとした。世界銀行は世界のGDPを2.9%と予想し、前回の1.7%から大幅に変更した。スワン財相は国会で「75年に一度の世界不況にも関わらず、オーストラリアはほかの先進諸国よりもこの厳しい状況に上手く対処している」と語った。
今月初旬に発表された国民経済計算データによると、オーストラリアの第4四半期の成長率は0.4%で、自律的景気後退を避けることができた。一方、ダン・アンド・ブラッドストリートが22日に発表した報告書によると、2009年全体の四半期の平均成長率は0.9%へ下降した。
報告書では「企業収益に著しい影響が出て、投資需要が急激に下がり、貿易部門がより厳しい状況に陥っていることが豪経済をさらに悪化させるだろう。世界経済の回復が予想以上に時間を要し、商品需要の低迷が続けば、経済成長は予想以上に下降するだろう」としている。これに対し、スワン財相はオーストラリアの金融システムの自信回復のため、政府は迅速かつ断固とした姿勢で対処し、経済の活性化を促して雇用支援を行ったと語った。