【シドニー5日AAP】 ケリー・チャントNSW州保健衛生長官は、57歳の男性が3日、新型インフルエンザ(H1N1型)の感染が確認された後、同日シドニー西部のウエストミッド病院で死亡したと発表した。NSW州で新型インフルエンザの感染後に死亡したのは今回で2人目。また、豪国内の死者数は11人となった。チャント保健衛生長官は「男性は糖尿病などそのほかの病気を患っていたことから、新型インフルエンザへの感染リスクが非常に高かった」と語った。
NSW州ではここ2週間で新型インフルエンザへの感染が確認された人数が2倍の1375人になった。チャント氏によると、現在新型インフルエンザの感染が確認された18歳から49歳までの男性6人、女性2人の合計8人が集中治療室で入院している。うち5人は喘息、肥満、慢性肺疾患、糖尿病などのリスク要因を抱えている。
チャント氏は、妊娠中の女性や糖尿病、呼吸器疾患、心臓病、腎臓病、などの病気を抱える人は、インフルエンザに似た症状が確認された場合は医師に相談するように呼びかけた。また、チャント氏は「コミュニティー内での新型インフルエンザの感染が続いていることから、リスク要因を持たない人も油断しないことが重要」と語った。