【シドニー10日AAP】 シドニーのバンクシア・ロード小学校で今月7日、52歳の女が運転していたSUVタイプの車両が校舎に激突し、教室にいた8歳の少年2人が犠牲となった事故で、少年の1人ジハッド・ダーウィッチ君の父親が、「事故を起こした女性を許す」とビデオメッセージを通して伝えた。
ジハッド君の葬儀は9日、ラケンバ・モスクで行われ、多くの人が参列した。ジハッド君の父親は、後部に棺を乗せた車内で撮影したビデオをフェイスブック上で公開。英語を話さない父親に代わり、友人のアーメド・ハラチさんが「われわれに報復の気持ちはない」、「女性を招いて許していることを伝えたい」と通訳した。
事故が起きた際、教室には17人の児童と1人の女性教員がおり、病院に搬送された8歳の少女2人と9歳の少年1人は、いずれも8日午後には自宅へ戻ったとみられる。一方、事故を起こしたアルシャナグ容疑者は、条件付きの保釈が認められ、今月29日にバンクスタン地域裁判所への出廷が求められている。