【シドニー6日AAP】 シドニーのタロンガ動物園で4日に誕生したオーストラリア初の象の赤ちゃんは6日、母親のソング・ディーと叔母のタング・モーに付き添われて大勢のファンの前に初めてその姿を披露した。赤ちゃん象は檻の展望デッキ周辺の池や滝の近くを足元がおぼつかない様子でゆっくりと歩き、観客を沸かせた。
赤ちゃん象は当初檻の中で隠れていたが、6日朝に初めてシャワーと入浴を楽しんだ後、思い切って外の世界へ足を踏み出した。タロンガ動物園のガイ・クーパー園長は、タング・モーはソング・ディーが赤ちゃんを産んだのを見てから子育てを引き継いだとした。ソング・ディーとタング・モーは2006年に象の繁殖プログラムの一環でタイからタロンガ動物園に連れてこられた象5頭のうちの2頭。ソング・ディーはオーストラリアで初めて出産した象となった。
ポーンティップとパク・ブーンもそれぞれ2010年と2011年初旬に出産予定。ポーンティップとパク・ブーンは6日、赤ちゃん象と同じ檻の中で過ごした。クーパー氏は「幸せで安定した家族が誕生し、飼育員は喜んでいる」と語った。一方、赤ちゃん象の父親であるガングは子育てを放棄している。
赤ちゃん象にはまだ名前が付けられていない。これまでに約2300もの名前の候補が送られてきた。スポークスマンのマーク・ウイリアムズ氏は「赤ちゃん象の文化的背景が反映されるように、我々は赤ちゃん象の名前はタイでも認識されるものが良いと考えている」と語った。赤ちゃん象の名前はタイ総領事館の指導のもと、飼育員によって選出される。