【シドニー11日AAP】 テルストラ社は連邦政府に対し、VIC州で大規模な山火事(暗黒の土曜日)が発生する半年前に旧式スタイルのトリプル・ゼロ緊急電話サービスを見直す必要があると警告していたことがわかった。
ウィークエンド・オーストラリアン紙は、テルストラ・グループの公共政策最高責任者、デイビッド・キルティー氏は昨年9月、ロバート・マックランド司法長官宛てに書面を送り、政府に対し旧式スタイルのトリプル・ゼロ・システムの業務・戦略的責任を担うように要請していたと報じた。同紙によると、マックランド司法長官は今年5月に初めてキルティー氏の警告に対する措置として、内閣警察・危機管理審議会に11月の審議会にてこの問題を協議事項に入れるように求めたという。
現在、テルストラ社は全国のトリプル・ゼロ・コール・センターを運営しており、受け付けた通報を警察、消防、救急など各州サービスに分配する。当時は通報を処理、分配する統一システムがなく、各州サービスが全ての電話に対応していた。そのため、通報が殺到しても、他州のオペレーターを利用することができず、命に関わる重要な情報を得ること、あるいは携帯電話から通報した場合、実時間の位置情報を入手することができなかった。
2月7日にVIC州で山火事が発生した際も、この問題が放置されたままだったため、同州のトリプル・ゼロへの1万件以上の通報のうち71%が長い待ち時間に我慢できずに電話を切ってしまい、サービスを受けられなかった。