【シドニー4日AAP】 当時16歳だった少年が父親殺害、および母親殺害未遂で起訴されている公判で、少年は悪魔を崇拝しており、両親、学校の友人2人、最後に自分を殺すようにとの悪魔の声を聞いたと証言した。
2008年3月25日の事件当日、シドニーの少年の自宅に到着した警察は、父親の遺体と重体の母親を発見し、少年はシャワーを浴びて登校する準備をしており、鞄には刃渡り23センチのナイフが入っていた。少年の鞄や寝室からは数々の絵、テキスト、練習帳が発見され、そこには悪魔崇拝や来世に関する彼の思いが手書きでぎっしり書かれていた。
現在18歳になった少年は、精神障害を理由に父親殺害容疑と母親殺害未遂容疑について無罪を主張している。3日に行われた公判の冒頭で、ピーター・ミラー検察官は、母親はいつものように午前6時15分ごろに少年を起こし、その後少年は1階に降り、飼い猫が屋内にいるかどうかを母親に聞くと、窓のほうへ確認しに行った母親をナイフで襲ったとした。ミラー検察官は「被告は母親を何度も刺し、母親は殺されて当然であり、来世により良い人間になることを望むと話した」と語った。妻の叫び声を聞いた少年の父親は階段を下りてきた後、少年に殺害された。少年が2階でTシャツを着替えていたとき、母親は緊急サービスに通報し、「息子に殺される」と話した。
少年の弁護士であるアンドリュー・へスラーSC氏は、被告人は総合失調症を患っており、精神障害を犯行の理由に挙げた。