【メルボルン9日AAP】 VIC州政府は、飲酒による路上での暴力行為が多発していることを受け、これらの暴力行為を取り締まるために新たに警官120人を配置することを発表した。警官120人は11月より訓練を受け、来年5月には配置される予定。警官120人中94人は犯罪が多発している地域をターゲットとした新特別対策班に配属され、そのほかの警官は酒類販売許可店の巡回にあたる。
最新の犯罪統計データーによると、犯罪件数は全体としてはやや減少したもの、路上犯罪件数は昨年比で4.5%増しとなった。統計では、殺人事件と暴行事件はそれぞれ7%と5.4%増し、ナイトクラブでの暴力事件は0.9%増加した。強盗事件は1.7%減少したが、その暴力性は増した。また、ナイフ使用件数は9.1%増した。
警察は、ナイフを所持する人が増え、また10歳の子どもでもナイフを使うことができるとし、憂慮すべき事態であるとした。また、VIC州政府は新法を導入し、警察に対し武器の捜索、公共の場での迷惑行為に対して罰金を課すなどの権限を与える見通し。サイモン・オバーランド警察署長は「この新法の導入によって、警察はますます増加する暴力事件により良く取り組むことができる」と語った。警察協会のグレッグ・デイビーズ会長は、州政府による警官数の増強を歓迎する一方で、VIC州ではさらに3000人の警官が必要とした。