【キャンベラ7日AAP】 オーストラリアにいる中国人留学生の多くが、学費などを稼ぐために高級ブランド品などを代行で購入する「代購」ビジネスに没頭し、本業の勉学をおろそかにしていると、中国人ジャーナリストが国有紙「グローバル・タイムズ」の社説で警鐘を鳴らしている。
中国人ジャーナリストのリリー・ワン氏はさらに、オーストラリアの大学は中国人留学生を「キャッシュマシン」のように扱い、学生たちがオーストラリアの文化に溶け込めるような努力はほとんどなされず、問題となっている論文の代筆や試験の代行についての対策も十分に行われていないと指摘している。
中国人留学生を巡っては、外務省高官のフランセス・アダムソン氏が今年10月、オーストラリアの大学に持ち込まれる中国共産主義の影響を指摘。留学生に対し「誰かを沈黙させようとするのは、われわれの価値観に対する侮辱だ」と述べ、自分と異なる見解を否定するのではなく、互いに敬意を払った議論を行うよう警告した。一方、ワン氏は「言論や学問の自由を重んじる国ならば、誰にも自分の意見を述べる権利がある」と反論している。