【シドニー18日AAP】 議論の的となっているシドニーのパワーハウス博物館の移転は、確固たる投資対効果検証が無しで決定されたとわかった。
2015年、当時のベアードNSW州首相がアルティモにある同博物館を西部パラマッタに移転すると発表した。移転費用は10億ドルを超えると見積もられる。
同州上院議会の審問で、移転の決断に不備があるとして、詳しい投資対効果検証を提出するようベレジクリアン州首相に求められた。審問の副議長を務めるグリーンズ(緑の党)のデイビッド・シューブリッジ議員は、「移転は“文化的破壊行為”」と表現した。ベレジクリアン氏、ベアード氏ともに審問出席を拒んだが、一般市民に戻ったベアード氏に強制出席を召喚することは可能だという。
一方、シドニー・ビジネス評議会の西部支部は、「移転はシドニー西部のニーズを州政府が理解した良い決断だ。審問は、長年にわたるシドニー東西の不公平さに対処してない」と声明を発表した。