【キャンベラ2日AAP】 連邦上院は2日、政府提出の炭素汚染削減計画導入法案を41対33で、今回2度目となる否決をした。これにより、労働党政権が上下両院同時解散を行うのではないかとの見方が広がっている。
投票では自由党上院議員2人が造反して政府案に投票したが、緑の党の5人を含む無所属議員は、他の保守連合議員と行動を共にした。
ラッド首相はこれまで、コペンハーゲンで12月7日に始まる「国連気候変動サミット」前の法案成立を目指し、ターンブル自由党党首(当時)との修正案交渉を行ってきたが、1日の党首選で選出されたアボット新党首は、すぐに修正案に対する支持を取り下げた。
アボット党首は、「排出量取引計画決定の最善の時期は、他の国々が合意してサインする時」だとし、アメリカが姿勢を明らかにする前や、気候変動サミット前に、オーストラリアが排出量取引計画を決定することは「愚かなこと」だとした。
また、家族優先党のフィールディング上院議員は、今回の否決は常識にかなったものだとし、「オーストラリアの国民と企業は、これで増税によって苦しめられることはないと、ほっとしている」と述べた。