【シドニー27日AAP】 シドニーのロックスにある公営住宅の最後の住人が、 建物を取り壊しにするならNSW州政府は世界の笑いものになると警告した。
30年以上もの間公営住宅として使用されていた建物は、2016年に州遺産登録が予算の都合で政府によって却下され、昨年12月には1億ドルで住宅開発業者に売りに出された。
10年以上シリウスで暮らしていた盲人のマイラ・デメトリオさん(91)は、歴史のあるブルータリスト建築を保存するための「シリウスを守る会」(SOS)の代表として尽力しており、SOSがマイラさんのために準備したお別れ会が27日に行われた。
マイラさんは「私は91歳なのよ?引越しなんて馬鹿げている」「シティーの真ん中に公営住宅がないなんておかしい。ロンドン、ニューヨークなどの大都市には公営住宅があるのよ。シドニーは世界の笑いものになるわ」と語った。
マイラさんは2月にピアモントのアパートへ引越しするという。