【アデレード9日AAP】 SA州の鉄鋼会社アリウムを買収した、英国の鉄鋼商社リバティハウスのサンジープ・グプタ会長は、オーストラリアが国内の自動車生産を中止したことは、次世代の電気自動車の生産につながるとして、「自動車生産の消滅は、新たなチャンス」との考えを明らかにした。
グプタ氏は、「次世代テクノロジーの導入を阻止するのは、既存の生産を中止しなくてはならないことだ」と述べ、今後は電気自動車の生産コストが下がり、ブランドのない一般自動車部品を使用することが可能となると予想され、従来の自動車生産は小規模の自動車生産に取って代わるとの見方を示した。
SA州政府は先に、グプタ氏が新たな自動車生産を視野に、アデレードの大手自動車メーカーのホールデン工場跡地から、製造機械を買収する意向を示したことを認めている。グプタ氏は、オーストラリアは人口が2300万人と市場規模が小さいと言われるが、数十年後にはこれが2倍になるとして「自動車業界にとっては大きな市場だ」と述べた。