【シドニー11日AAP】 シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、コモンウェルス証券(CommSec)が11日に発行した最新の州状況に関する報告書によると、NSW州は住宅建設、建設工事、失業率、経済成長率などの経済指標において最下位だったことがわかったと報じた。
一方、CommSecのチーフ経済学者のジェームズ氏は、NSW州の人口が急増すれば建設事業、消費者購買力、輸出額が増大するとし、NSW州の経済状況は今後、最低ラインから回復する可能性があると話した。NSW州には、WA州の鉱産業ブームやACTの土地賃貸の拡大や公共サービスの雇用増大といった、経済を回復させるための「要因」が欠落しているという。
「NSW州ではシドニーオリンピック開催以来、顕著な経済成長は見られていない。州政府が取り組むべきことがあるとすれば、優位性のある給与税やシティーに近い工業用地の再区分など、住宅開発業者にインセンティブを提供することで新住宅建設のニーズに取り組むこと」とジェームズ氏。
経済状況が好調だったのは、鉱産業部門とエンジニアリング部門で十分な投資がみられたWA州と、住宅建設、不動産販売の確実な成長と失業率の低下がみられたACTで、同率1位を獲得した。