【シドニー26日AAP】2009年にノーベル医学生理学賞を受賞したホバート出身のエリザベス・ブラックバーン氏がオーストラリア最高の勲位「Companion of the Order of Australia (AC)」を受賞した。
ブラックバーン氏は、がん細胞の分裂機能を促進するテロメラーゼ酵素を発見した功績を称えられ、今回の受賞に至った。ブラックバーン氏は米国からメールで「今回の受賞を非常に光栄に思います。偉大なオーストラリア人科学者やノーベル賞受賞者の仲間入りができ、名誉に思いますし、オーストラリアで科学がこのように評価されることは重要なことだと考えます」と述べた。
ブラックバーン氏の研究により、必要とされなくなった細胞を壊滅させる体の自然な過程を統制するテロメアの働きが明らかになった。また、がん細胞の増大にテロメラーゼ酵素を必要とするがんは全体の85%で、この過程を制御する方法を発見することでがん細胞の増大を抑止できることがわかった。