【キャンベラ1日AAP】 連邦政府は1日、海外で増加している孤児院などでのボランティア活動について、子どもを利用した詐欺行為の可能性もあるとして、活動に参加する大学生に対する啓発キャンペーンを行うよう、大学や州政府に要請したことが分かった。
途上国での「ボランティア活動」は現在、世界中で急増しているが、その一方で、観光客から寄付金を得ることを目的に、実際には孤児ではない子どもたちを集めて「孤児院」を設置し、観光客と交流させたり、物乞い行為をさせるなどしているケースも急増。ユニセフによると、カンボジアでは2005年からの5年間で孤児院が75%増加しており、国連もまた、偽の孤児院の急増に懸念を示している。
連邦のビショップ外相とバーミンガム教育相が発足させたキャンペーンでは、海外の孤児院で短期間で実施されている、技術を必要としない活動には参加しないよう呼び掛けるほか、ボランティア活動を希望する学生たちが適性なプログラムを選べるよう、外務省のホームページで情報提供を行うとしている。