【キャンベラ22日AAP】 英豪系資源大手リオ・ティント社の幹部でオーストラリア国籍のスタン・フー被告とそのほか3人の従業員が非国家公務員収賄と商業機密侵犯の罪で起訴されている事件で、3日間にわたる公判が22日上海で始まり、フー被告が容疑の一部を認めていることがわかった。収賄罪は最高で禁固5年、商業機密侵犯罪は禁固7年の刑を受ける。
弁護人によると、フー被告は600万元(96万1223豪ドル)の賄賂を受け取った罪で起訴されており、被告は罪を認めているものの、賄賂の金額については本人の主張と異なっているという。
オーストラリア国立大学戦略・防衛研究センターの中国専門家のロン・ヒュースケン氏は、フー被告が容疑を認めることは昨年7月から拘束されている被告を釈放させる計画の一部だとした。フー被告が容疑を認めることによって、被告の不正を示唆することになり、中国は面目を保つすることができるという。
リオ・ティント社の幹部のトム・アルバニーズ氏は22日、北京の経済フォーラムでスピーチを行い、「これは我々にとって非常に懸念すべき問題であり、中国で事業を行っているほかの企業にとっても注目すべき問題だろう」と述べた。