【キャンベラ29日AAP】 英豪系資源大手リオ・ティント社の幹部でオーストラリア国籍のスタン・フー被告とそのほか3人の従業員が非国家公務員収賄と商業機密侵犯の罪で起訴されている事件の公判が上海で行われ、29日、フー被告の有罪が確定し、懲役10年の判決が下った。
ラッド政権は、「非常に厳しい判決」と批判したが、この事件がオーストラリア最大の貿易相手国である中国との関係を悪化させることはないと述べた。オーストラリアは経済的側面に配慮したことから、この事件への対応が甘すぎると非難されていた。スミス外相は29日夜、今回の判決は非常に厳しいと批判したものの、フー被告を救うための手段はほとんどないとの見方を示した。
今回、商業機密侵犯の罪に関する公判は非公開で、豪政府の抗議にもかかわらず、豪外交官の傍聴は許されなかった。「我々は非公開の公判にアクセスする手段がなかったため、重大な疑問に対する回答は依然として未回答なままである。それらに関しては、国際企業が中国との関係の中で今後追究し続けていくことになる」とスミス氏。