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南半球に春到来、オーストラリア大陸最高峰・コジオスコ山に登ろう!Vol.4

 

 前回はオーストラリアで一番標高の高い湖、クータパタンバ湖まで

 ご案内しましたが、今日はいよいよコジオスコ山頂まで一気に説明

 しましょう。所々に現れるお花畑、端っこをつまんで持ち上げると絨毯

 のようにはがれるカーペットヒース、クリークの水溜りで元気に泳ぐ

 小魚・マウンテンギャラクシア、30年前まで絶滅種と考えられていた

 珍獣・マウンテンピグミーポッサムなど、大陸最高峰でありながら、

 どっこい、小さな生命に満ち溢れたパラダイスがそこにあるのです。

 

 

 

 

 

  

 

  クータパタンバ湖~ローソンズ峠

 

 クータパタンバ湖を通りこすと、両側に丸みを帯びた大きな岩がゴロゴロと現れて

 きます。地球上で最も古い大陸で、長い年月をかけて太陽と風に削り取られた岩肌

 の堅い部分だけが残されて、このような奇岩群ができたといわれています。その

 岩場を通り過ぎ、さらに登っていくと右手から合流する登山道(サミットウォーク)が

 見えてきます。この合流地点が標高2,110mの、ローソンズ峠(Rawson’s Pass)で

 す。話は戻りますが、ローソンズ峠まで続いたメタルパス(金属製の網板)は17年か

 けて1999年に完成したそうです。冬になると雪の漸動の影響を受けるので、毎年

 夏 のシーズン前には補修が欠かせないとのこと。エライ根気強い労力に感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

  ローソンズ峠~コジオスコ山頂

 

 出発点からここまでで約5km、ここから山頂まではあと1.5kmです。ローソンズ峠で

 左手に山頂へつづく旧登山道の跡が見られます。メインルートは山頂に向かって

 右手を迂回するように続いており、ここでメタルパス(金属製の網板)に替わって、

 砂利を敷かれた登山道にゴムが埋め込まれています。これは古タイヤを砂利留め

 用に再利用しているのだそうです。足許は滑らないのですが、ところどころつまずき

 やすいのでご注意を。勾配が少しだけきつくなりますが、さらに視界がひらけ遠く

 ビクトリアンアルプスまで見渡せます。このあたりの岩場には、マウンテンピグミー

 ポッサムという、VIC州とNSW州のにしか棲息しない珍しいポッサムが

 いるそうです。1966年までは化石しか確認されず、絶滅種とされていた動物で、

 体長11Cm、尻尾の長さは14Cm、夜行性のため日中はなかなか姿を現さない

 ようです。

 

 

 

 

 

 

 

  標高2,228m大陸最高峰の山頂へ

 

 さらに登っていくと、氷河の浸食作用により丸みを帯びた山頂が見えてきます。

 山頂には石畳がしかれ、岩を積み上げた四角い柱が立っているのですが、

 それがなければ一体どこが山頂?と首をかしげそうな平坦さ。しかし360

 視界がひらけ、登頂を終えたハイカーたちが思い思いにお弁当を広げ、休憩を

 とっています。携帯電話の感度は良好、登頂達成の喜びを家族や仲間に

 知らせる姿、家族団らんしているファミリー、長年連れ添ってきたパートナーと

 満足げにお茶をのむ老夫婦、コジオスコ山頂はとっても和やかな雰囲気に

 包まれているのです。

 

(つづく)

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