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南極大陸上空遊覧飛行 Vol.2

 
厳密にいうと南極点から南緯
60°までの範囲が南極条約に定められた南極です。さらに、南緯66.5°からが南極圏。冬は太陽がでず、夏は太陽が沈まない日が1日以上ある地域です。

なぜ南米からの南極半島クルーズが多いのかというと、南極までの距離が一番近いという理由が考えられます。因みに、南アフリカ喜望峰から3,600km、オーストラリア・タスマニアから2,250km、アルゼンチンのフエゴ島から1,000kmです。

また、南米大陸にむかって突き出した南極半島と南シェットランド諸島は、緯度の関係で比較的温暖な気候のため、地表が氷で覆われておらず、野生動物が多く生息しています。
 

南極はだれのものでもありません! 
 
1959年に調印された南極条約では“南緯60°から南は平和目的のためのみに利用する”と規定されており、科学調査の自由、科学データの公開、軍事目的利用および核実験の禁止、核廃棄物の投機禁止、すべての領有権の凍結、動物の保護などが盛り込まれています。つまり、南極は誰のものでもありません、野生動物の捕獲、資源の採掘や核実験なんか、知らないところでやっちゃーだめですよ、という合意です。 


南極旅行者は、年間30,000人余り

南極観光の現状について、IAATO(International Association of Antarctica Tour Operators)※の
20054月のまとめによると、2004-05シーズンは
合計
30,232人の観光客が南極を訪れているそう
です。内訳は、クルーズ(上陸あり)
22,297人、クルーズ(上陸なし)5,027人、航空機(上陸あり)878人、航空機(上空遊覧のみ)2,030人だそうです。 
 
飛行機で行って着陸するツアー 
 
興味深いのは航空機を利用して上陸するツアーが878人を運んでいることですが、これは現在ツアーの主催会社が2社あり、1社はAerovias Dapというチリのオペレーターで、チリのPunta ArenasからKing George Island(南極半島)の滑走路に着陸し、ここをベースにヘリコプターで近くの氷河などを遊覧飛行するものです。費用は日帰りU$2,10012日がU$2,700と比較的お手ごろ価格です。(チリまで行く費用は含まれていませんよ) 
 
■ 飛行機で行って着陸するツアー 
 
もう1社はアメリカのAdventure Network Internationalというオペレーター。チリのPunta Arenasからドレーク海峡、南極半島上空を通過し、南極大陸のPatriot Hillsにあるベースキャンプまで行き、そこを基点として小型機で南極点やその他のエリアにエクスカージョンを行うもので、費用は8日間U$16,500より。こちらはかなり本格的です。

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(南極までの距離)

Antarctica_Map_Small
(クリックすると地図が拡大)
 


(南極クルーズの航路)


(着陸すればペンギンにも会える)
 

 
※ IAATO(国際南極旅行業協会)というのは、南極ツアーの安全と南極の環境保全を支持、促進、実践するために1991年に設立された任意団体です。アメリカ、カナダ、アルゼンチン、チリ、フォークランド諸島、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノルウェイ、ニュージーランド、およびオーストラリアのツアーオペレーターら80社近くが現在これに加盟しており、ツアーオペレーターやお客さんが守るべき、南極観光のガイドラインの設定、調査、統計、監視活動などを行っています。
 

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