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ブログ第百十八回 料理とワイン18 “トスカーナ料理”

Monday 21/09/09

皆さん、ご無沙汰です。

風邪をこじらしていて、約2週間ぶりのアップです。

2週間前の週末、招待を受けて、WAのPeel Estateの“シラーズ・チャレンジ”のジャッジをしてきました。って言っても、カジュアルなテイスティングで、雰囲気も良く、かなり楽しめました。でも、寒かったんだぁ。ちょうど出発前から、風邪気味だったのです。うちの息子君(20ヶ月)から頂いたもの。

その後は、ずっと調子が悪くて、予定していたシドニー・マラソンをキャンセル。仕事も忙しく、身体を休ませる時間が無かったからなのか、長引いてしまいました。

ワインのテイスティングも控えめにしていましたし、このブログもしばらくお休みしていました。

復帰して最初のブログは、例の、われらの食事会、“料理とワインの会”です。今回は第18回。テーマは、“トスカーナ料理”。Hideさんの実力発揮です。

期待できますよ。

 

シュワシュワ担当のMさんが、今回はスパークリング・ワインの代わりに赤ワインを持ってきたということで、残念ながら(?)白ワインでスタートです。

 

左、2007 Teruzzi & Puthod Vernaccia di San Gimignano。トスカーナを代表する白葡萄Vernacciaで造られたワインをKさんに持ってきて頂きました。アトラクティブな香りが印象的。シトラス、金柑、フェンネル、ミネラル、羊毛の香りをグラスの中から見つけ出すことができます。スタートのやさしい口当たりから、徐々に魅力的な果実味が支配していきます。余韻も心地よく長い。Score: 16.5/20

中、2004 Suavia Monte Carbonare Soave Classico(Hさん持参)。2004年産の少しエイジングのあるSoave Classicoは100%Garganega(白葡萄)。 少し色合いの濃いゴールデン・カラー。熟成感のあるしっかりとした味わい、果実味は濃縮感があり複雑に絡みつきます。舌に広がるとろりとしたコクは特徴的で、一般的なソアヴェらしくない印象を与えます。ハニー、黄桃、ナツメッグ、アーモンドの香り。Score: 16/20

右、2007 Fattoria Coroncino "il Coroncino" Verdicchio(私持参)。Verdicchioという白葡萄で造られたこのワイン、実は、私が勤めているレストランでバイ・ザ・グラスで提供しています。お店のシグネチャー・ディッシュのマッチング・ワインですよ。溢れんばかりの酸味と果実味に、ナッツとイーストのニュアンスが交差します。ハニー、アップル、ナツメッグ、ソラマメ、リーフの香り。Score: 17.5/20

 

さて、アンティパストは・・・・、

 

Pinzimonio(ピンツィモーニオ)。生野菜を塩とエクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルでいただく、いたってシンプルな料理。ニンジン、フェンネル、カブ、アンディーブ、アーティチョークなどをバリバリ、ムシャムシャ、豪快に食べる! 自然の恵みをダイナミックに食べる! そして、ワイン(Vernacciaがいい)を飲む!

Panzanella(パンツァネッラ)。本来はレフト・オーバーしたパンとトマトのサラダですが、HideさんのPanzanellaはミニ・トマトの中にパン、レッド・オニオンやオリーブを詰めたもの。可愛くまとまっていますよ。

 

つづいて、プリモ、

Ravioli Nudi(ラビオリ・ヌーディー)。その名の通り"Naked Ravioli"。ラビオリの皮の部分が無く、中身(リコッタとズッキーニ)だけをトマト・ソースの中に添えてあります。そして、ソラマメ、ズッキーニ、ディープ・フライにしたズッキーニ・フラワー。これもトスカーナ料理。多分レイジーなシェフが考えたんだろうなぁ。でも、ラビオリの皮がない分、ソースとよく絡んで好印象。名前の響きもなんか興味をそそる。Verdicchioがいい感じ。

 

Rigatoni al Forno con Garbanzo e Trippa 。太目のペンネ(リガトーニ)にヒヨコ豆とトリッパを添えてトマトのソースと絡め、オーブンで焼き上げたシンプル・クッキング。本当は正統派の白いんげんを加えたかったHideさん。私はヒヨコ豆が大好物だし、内臓系に目が無いので、かなり美味しくいただけました。軽めのRosso di Montalcinoがいいマッチング。

 

 

お次は、セコンド。

Bistecca di Miele con Asparago。ポークの上にアスパラガス、モッツァレラ、バジルを添えた一品。

 

そして、やっぱりこれがなきゃ、

Bistecca alla Fiorentina。キアナ牛ではありませんが、オージー・ビーフのTボーン・ステーキです。

その肉を切ってサラダに投入。肉のジューシーな味わいと仄かな苦味のロケット、そしてグラナ・パダーノの柔らかい塩味と旨味のコンビネーションは最高です。

 

チーズもやはりイタリアン。今回ゲストのTさんの奥様Mさんからの差し入れです。手前はTestun al Barolo。ピエモンテ州のチーズで同じピエモンテの最高級ワイン“バローロ”の搾りかすを表面にまとい、そのワインをしみ込ませた贅沢なチーズなのです。今回は誰もネッビオーロ(黒葡萄品種)を持ってこなかったけれど、Aglianicoといい相性。

奥は、Casa Madaio Pecorino。もしかしたらRoamanoCampaniaですが、ちゃんと訊かなかったのでどこの産地かは定かではありません。でもこのPecorino、素晴らしい。こんな濃縮な味わいのPecorinoは初めてです。Soave Classicoでもいいし、Vino Nobileでも美味しくいただけました。

 

2004 Maboroshi Russian River Valley Pinot Noir(Tさんご提供)。カリフォルニアからのこのピノ、実は日本人の醸造家がつくったワインなのだそうです。私は、はじめて聞いたワインで、もちろん飲むのも初。淡いレンガ色のカラーが特徴的。やさしく甘いマルベリーやチェリーの香りに、ブラック・オリーブ、フィグ・リーフ、そしてジュニパーベリーのようなスパイス。非常になめらかな質感であるけれども、緻密なタンニンと酸がスケールを大きくしていて、長い余韻まで、そのしっかりとした構造を保っているようです。Score: 18/20

 

左、2006 Mastrojanni Rosso di Montalcino(私持参)。トスカーナの赤ワイン。ドライド・プラムやドライド・ハーブ、ピンク・ペッパーコーン、そしてセミ・ドライ・トマトの風味。均整の取れたプロポーションで、熟成感は少しあるけれど、豊かな果実味が親しみやすい印象を与えてくれます。余韻はスムースで長い。Score: 17.5/20

中、2004 Lombardo Vino Nobile di Montepulciano(Mさん持参)。熟れた黒系果実、サラミやブラック・オリーブ、そしてスパイスの香り。スケール感があり飲み応えのある味わいにスムースなタンニンと、正統派のVino Nobileの特徴が窺えます。Score: 17.5/20

右、2005 Rubarato Aglianico dei Feudi di San Gregorio(Hさん持参)。南イタリアのカンパーニャ州の赤ワインで葡萄品種はAglianico(アリアニコ)。プラム、タップナード、そしてスモーキーなニュアンス。南イタリアの太陽をぎゅっと詰め込んだようなパワフルでしっかりとしたストラクチャーを持ち、タンニンは少し荒いような気がするけれど、筋肉質な特性は余韻までアピールしています。Score: 16/20

 

おなじみ、BiscottiとCenci(揚げ菓子)。もちろん、Hideさん作りましたよ。うちの息子君はCenciが気に入ったよう。

 

誰もデザート・ワイン持ってこなかったし、HideさんはVin Santoが飲みたかったと言うし・・・。

ということで、Hideさん自ら、お店のデザート・ワインを取ってきてました。2006 Mitchell Noble Semillonです。SAのClare Valley産のこのデザート・ワインはレモン・キャンディー、アプリコット、リンデン・フラワー・ティー、そしてハニーの香りが特徴。酸味がしっかりあるので甘ったるく仕上がらずに、上品な味わいを構成しているのです。ビスコッティを浸していただきましょう。Score: 17/20

 

今回も皆様ご苦労様でした。

いつもRiseの皆さんありがとうございます。

さすがトスカーナ料理となると、Hideさん自信溢れた料理を創作してくれました。次回はそう簡単にはいきませんよー。テーマをお知らせするのはギリギリになると思います。

次回も乞うご期待。

 

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