12月2日に幕を開けた第12回ジャパニーズ・フィルム・フェスティバル。12月3日に上映された、綾瀬はるか主演の女版座頭市「ICHI」はチ ケットが完売するなど、連日評判を呼んでいる同映画祭だが、12月6日には、スペシャルゲストとして「ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一髪」を手掛けた 河崎実監督が来場した。同作の上映後には、監督を交えたQ&Aセッションも行われた。河崎氏は、「日本以外全部沈没」の大ヒットでも知られ、ほか主な劇場 映画作品に「いかレスラー」、「かにゴールキーパー」、同映画祭でも上映された「コアラ課長」などがある。
■映画上映前に挨拶する河崎実監督
第 65回ヴェネチア国際映画祭の公式招待作品にもなった「ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一髪」は日本が誇る特撮怪獣映画。主要国8カ国の首脳が集結する 北海道洞爺湖でのG8サミット開催中に、宇宙からやって来た巨大な怪獣ギララが地球を襲来するというストーリー。各国の大統領や総理大臣、某国の独裁者を コミカルに描くなど、会場は終始笑いの渦に包まれた。
©2008 Guilala Production Commitee
CG(コンピュータ・グラフィック)を駆使したモンスター・ムービーも多い中で、CGをほとんど使用せず伝統的な特撮スタイルにこだわり続ける河崎監督。
「生 身の人間が怪獣スーツを着ることで、温かみや愛嬌のあるキャラクターができあがる。恐ろしいモンスターではなく、可愛らしいフィギュアになるような怪獣と いう文化が日本にはある。また、合成ではない本物の爆発シーンを撮影することでも生の迫力が出る。いい大人が遊んでいるというのが映画の本質」と怪獣映画 の魅力について語った。
「今はまだ言えないけど、今後はもっともっとクレイジーなことを考えてます。笑いがあってノスタルジックな映画をずっと撮り続けていきたい。」と、次回への思いで締めくくった。
■Q&Aセッションで質問に答える河崎監督。ギララと戦う、ビートたけし扮するタケ魔人の出現を信じて村人たちが捧げる祈りの“ネチコマ踊り”についての質問も飛び出し、ビートたけしの有名なギャグ、“コマネチ”を紹介して会場を沸かせた。
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