前回の記事でご紹介した今回の日本滞在ベスト日本食第3位に引き続き、今日は第2位の発表です(大げさ・・・)。
そして栄えある(?)第2位は・・・
沼津にある淡島ホテルの「櫂(かい)」です!・・・(もうタイトルにでてるってば・・・)
(それにしてもリニューアル後の絵文字、なんか強烈なんですけど。。。)
肉体労働の合間を縫って、今回も一泊だけ沼津に行ってきました(前回の沼津の記事はこちら)。
前回はイタリアンをチョイスしたので、今回は和食にしました。イタリアン同様こちらもコースのみの食事です。
そしてなんと、前回の記事で大絶賛したワインを完璧に注いでくれるフロア・スタッフが、
今回は見事な和服姿で和食を担当されていました。ラッキー!
ワインを注ぐ写真に夢中になってしまい、ご本人の写真を撮らせていただくのをうっかり忘れましたが、本当に美しいのですよ。
ご本人はもちろんのこと、またこの和服姿でワインを注いでくれる様が、とても絵になるのです。
10月にお邪魔しましたのでメニューには「神無月献立」と書かれていました。
まずは美しい木箱で八寸が運ばれてきました。
下に敷いてある和紙も秋を感じる美しい秋桜の柄でした。
宝箱を開けるかのようにそっと蓋をとると、まさに食の宝石たちが現れました。
食材を見ただけで、秋を感じますね。旬をいただくのが日本流です。
<秋草浸し>
菊の花といくらと秋草の彩りが見事です。日本的なお料理です。
<巻海老菊花寿し>
彩りが綺麗ですね。
<秋刀魚の甘露煮>
秋を代表する食材ですね。なんてやさしい味わいなのでしょう。
さりげなく添えられていますが、実はこの昆布も絶品!
<銀杏松葉差し 栗利休焼き 柿とカブの白酢掛>
銀杏と栗と柿の組み合わせ、なんて風情があるのでしょう。
美しい料理のときは自然と美しい文章になります・・・
出だしのおふざけ文章が申し訳なくなります・・・(だから絵文字入れるなって!)
座付<秋味昆布〆 菊花 胡瓜>
はぅ~・・・ 美しすぎて思わず溜息が漏れてしまう一品です。
一口でいけるポーションですが、とてもとてももったいなくて・・・時間をかけてじっくり味わいました。
食材たちのバランスと相性がとても良く、口に頬張ると「秋だね~」とつぶやいてしまいそう。
お椀<小柱手取真薯>
姫カブ、鶏団子、スダチ、イカソーメンが入っています。
それぞれの食材の出汁が染み出ている澄まし汁が絶品!とても薄味なのですが、しっかりした味わいがあります。
具もそれぞれ個性的な味わいですが、全体的には不思議と一体感があります。素晴らしい!
向付<鮮魚盛り>
沼津漁港に近いですから、美味しくないわけがないですよね。どのネタも甘味が口に広がり、とろけます。
焼物<鰤柚庵焼き>
言わずと知れた、ブリと大根の相性の良さ。一体どの時代に生まれた組み合わせなのでしょうか。
日本人の知恵とセンスを感じずにはいられません。
中皿<胡麻豆腐豊年揚げ>
まさに「秋」、いや「神無月」をテーマにしたお料理ですね。胡麻豆腐が豊年揚げの陰に隠れちゃってますが。。。
茄子がアートですね。「芸術の秋」と「味覚の秋」を同時に愉しめます。
この料理をいただきながら小説なんか読めば「読書の秋」も加わります。
でもって、腹筋なんかしちゃえば「スポーツの秋」も一緒に・・・って、だからなんでそうやっておふざけ路線にいっちゃうの???
煮物<かぶら蒸し>
金目鯛、じゃがいもムース、銀杏、椎茸、百合根、うなぎ、イクラで構成されている一品です。
それぞれ個性的な食材が絡み合っているので、気をつけないとボヤっとした料理になると思うのですが、
いや~、感心するぐらい一つにまとまっていました。このとろみとワサビのアクセントが堪りません。素晴らしい一品です!
最後は、白飯、けんちん汁、香の物、水菓子で〆!
今日は本当に満足、満足、大満足の素晴らしいコースでした。
数年前に来た時よりも間違いなくレベルアップしてますね。しっかりと修行した腕のいいシェフが入ったのでしょう。
かなりのボリュームでしたが、最後のご飯、デザートまであっさり完食しました!
秋桜を観ながら秋の味覚を堪能できるなんて・・・秋に生まれた僕にとってはこの上ない喜びを感じる夕食でした。
さて、このコースを上回る第1位とは???
淡島ホテル 日本料理「櫂」
沼津市内浦重寺186
055-941-3725