ニュージーランドのクライストチャーチで大きな地震がありましたね。現地に滞在していた日本人の留学生やワーキングホリデーの人たちも被災したようです。
オーストラリアでは1989年にニューカッスルでマグニチュード5.6の地震がありました。このときは死者13人、負傷者160人という被害が発生し、これがオーストラリアで最大の地震被害になっています。
海外で事件や事故、自然災害が発生すると、日本人が被害に遭っていないかすぐ報道されます。旅行者や留学生、ワーキングホリデー、もちろん永住者も含めて、海外に滞在する日本人が増えたからこそ被災する確率も高くなっています。
オーストラリアに限らず、ニュージーランドにも留学やワーキングホリデーで滞在する日本の若者が多くいるようですが、総数としてはここ数年減少傾向にあります。
よく言われる「内向き志向の若者」ということでしょうか、引きこもり世代の特徴でしょうか、あまり海外に出たがらないということです。
日本とオーストラリアの間にワーキングホリデー制度が施行されて30年が過ぎました。この間、数多くの若者がこの制度を利用してオーストラリアにやってきて、アルバイトをし、旅行をして、さまざまな体験を積んで帰っていきました。
なかにはそのまま居着いて地元の会社に就職したり、起業したり、結婚して家庭を築いたりと、多くの人のさまざまなドラマが生まれてきました。
以前は毎年約1万人の日本の若者がこの制度を利用してオーストラリアにやって来ていましたが、最近では8000人台に減少しています。(2009/10年度のビザ発給数は8,089人)
オーストラリアは世界の19カ国とワーキングホリデー制度を実施していますが、一番多いのが英国の3万7,056人で、次いで韓国の3万4,870人となっています。韓国は日本の4倍以上です。どうりで街を歩いていて韓国人をよく見かけます。
3番目がドイツの2万人ですから、いかに英国と韓国の数が多いかが分かります。そして英国はオーストラリアの宗主国としてその結びつきは強固ですし、同じ英語圏ですからホリデー気分で気楽に来れますから、数が多いのは当然でしょう。
そう考えるとアジアの国の韓国の若者の圧倒的な数の多さに驚かされます。特に人口比でいうとかなりの数の若者がワーキングホリデー制度に参加しているのが分かります。韓国の若者は、海外志向が強く、英語修得の熱意が高く、異文化を体験することへの躊躇などなく、自信を持ってやって来ます。
この韓国パワーは、台頭する中国パワーに負けず劣らず、その存在感を際立たせています。もともと国がそれほど大きくなく、企業にしても海外市場を目指さなければ成長が見込めないということもあり、国民に海外志向が強いのでしょう。政府も英語教育に力を入れています。韓国の若者は、留学にしてもワーキングホリデーにしても、海外渡航は当たり前のように見受けられます。
オーストラリアにいるとそのことを実感しますね。もちろん日本人もやっては来ますが、いかんせん数が違いすぎます。背景には日本の沈滞している経済状況があります。就職氷河期ですし、こんな時期に海外に出て遊んでいるわけにはいきません。なんとか就職する手だてを考えださないことにはどうしようもないという状況になっています。
でも、そこには、海外に出て英語を勉強し、あわよくばそこで就職したり、起業したりという野心が見られません。もちろんみなが皆、そううまく海外で生活できるわけでもないですが、そこにはチャレンジ精神が欠けているように思えてなりません。
こんなこと言うと、「お前は高度成長の時代に生まれ育ってきた人間だから、そう簡単に言うけど、失われた20年に生まれ育った人間には、そんな夢や期待は持てないんだよ」と反発されそうですね。
確かに生まれ育った時代状況は、その人の生き方に大きな影響を与えます。その意味で、今の20代の人たちは厳しい社会環境の中で育って来ています。でも、逆に言うと、過去のさまざまな成功体験や失敗の事例を知ることができ、見直すことができるのですから、やり方、方法を編み出しやすいと思います。
周りがそうだからこそ、少しパワーを持って動きだせば、意外とうまくいくものです。たとえ失敗してもまたやり直せばいいのですから。そしてやり直せるのは今の時期ですから、ワーキングホリデーで滞在しているこの時間を充実したものにしたいですね。もちろん、地震や洪水には遭遇してもらいたくないですが。
そんなことを考えていたら、マンガの読み聞かせ屋が登場したとのニュースを知りました。そうです、マンガを読んで聞かせてくれるんですね。登場人物になり切った声色で、擬音や擬態語も感情たっぷりと聞かせてくれるようです。そしておひねりが飛んでくるという大道芸のパフォーマーですね。いまでは読み聞かせだけで生活できるようになったそうです。
これってまさしく、いまを生きる若者の発想ですね。とにかくやろうと思えば何でもできます。そのチャレンジ精神を持つことが大事なんだなと改めて思いました。
日本の若者も懸命に生きているんです。
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