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中国人に30人31脚は絶対無理!?

中国の高速鉄道の事故が話題になっています。「安全なんか無視して作ったからだ」「まだ技術的に十分じゃないからだ」などと、中国の急速な近代化、高度成長にともなう負の部分が現れたとの報道がされています。

中国版新幹線も、日本やドイツ、フランスなどの技術を取り入れて、最終的に中国独自の技術と謳っていますが、車両自体よりも線路や運行スケジュールを含めた全体の鉄道運輸ネットワークの運用面での不安がなくなりません。

(写真:meckleychina)

 

さすがに強権国家ですから、国家的プロジェクトとして取りかかればアッという間に作り上げてしまう力や技術がありますが、ソフト面での不安は拭えませんね。

 

だからといって「そらみたことか」などと非難する日本の風潮も気になります。日本は原発事故の収束に手間取り、これから放射能汚染水の海洋汚染が広がったりすれば、世界中から非難されるわけですから、中国をあざ笑うよりも自分の足下をしっかりする必要がありますね。

 

日本の震災発生時には、世界から、人々のガマン強さや整然とした行動、振る舞いに称賛の声が起きました。それが2カ月、3カ月、4カ月と過ぎ、いまだに先が見えない避難生活や収束しない原発事故に対して、世界はもはや称賛の声をかけてはくれません。

 

いま、中国で一番有名な日本人として知られる加藤嘉一さんが話していましたが、中国の人たちも当初は日本人の姿に称賛の声を送っていたけれど、4カ月経ったいま、何故日本人は怒らないんだ、黙っているんだ、何故物価が上がらないんだ、政府は何もできないんだ、と不思議に思っているそうです。

 

加藤さんは高校卒業後、北京大学に留学して、現在は北京大学研究員、コラムニスト、中国の衛星テレビのコメンテーターとして活躍し、日中関係などを中心に積極的に発言している26歳の若者です。

 

彼は、いまの中国は、例えば民主主義の基本である一人一票の投票権はないけれど、ツイッターのアカウントがその一票なんだと言います。それほど急速にインターネットが普及していて、発言がアッという間に広がり、情報発信とその受容は驚くほど早いと言います。

 

いま中国で最も元気なのはネット世代の若者と女性で、彼らから見るといまの日本の姿は理解しがたいもののようです。確かに日本の若者たちの元気のなさがさまざまなメディアで取り上げられていますね。(女性に関しては、なでしこジャパンの活躍で、これから女子力がアップするのかもしれませんが…。)

 

例えば中国や韓国の高校で、「ハーバード大学に留学したい人?」と聞けばほぼ全員が手を挙げるが、日本では誰もいないと言います。それほど内向きで、チャレンジ精神がないように感じるそうです。中国の若者たちの元気な姿は、ここオーストラリアでも感じますね。

 

でも、「日本人にはチームワークがあるんです。30人31脚なんて、中国人には絶対できませんよ」と加藤さんは断言します。日本には日本のよさがあるのだから、日本人の若者がもっと海外に出て、日本の良いところ、悪いところを見て、日本の国をよくしてもらいたいと話します。

 

政治のリーダーシップが取りざたされるいまの日本ですが、若い人たちはすでにそんな政治の世界に見切りをつけて、ネット世代と称される一群の若者たちが出現しています。おそらく中国の若者同様、日本人もこれから元気な姿を見せてくれると思うのですが、もう少し時間がかかりそうですね。

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