”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート) |
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Joe Tsuda のプロフィール
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴29年。
趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
今週の主な予定、イベント
8/1(月)中国7月製造業・非製造業PMI、ユーロ圏6月失業率、製造業PMI、米6月建設支出、7月ISM製造景況指数
2(火)RBA理事会(金利据え置き予想)、豪6月住宅建設許可件数、ユーロ圏6月PPI、米6月個人所得、米債務上限引き上げ問題合意期限
3(水)豪6月小売売上高、6月貿易収支、ユーロ圏6月小売売上高、米7月ADP民間雇用者数、6月製造業受注、7月ISM非製造業景況指数
4(木)NZQ2失業率、BOE政策金利、ECB政策金利、米新規失業保険申請件数
5(金)日銀会合、独6月鉱工業生産、カナダ7月雇用統計、米7月雇用統計
マーケットの焦点
キーワード― 米両党財政赤字削減で意(7/31)、欧州債務問題再燃(ギリシャ第二次支援策は決まったが、イタリア・スペインの国債利回り上昇)、火曜日RBA理事会での利上げの有無、金曜日米7月雇用統計
先週も全般的にリスク回避色が強い相場でした。株価・商品相場は前週末比で下落し(NYKダウは-500pts以上、日経平均は-200pts以上)そして安全資産として金が買われて金貨価格は1オンス1632.90の史上高値まで一時上昇しました。
大統領そして与野党間の米国債務上限引き上げ協議が予想以上に難航し通貨市場では米ドル売り圧力が増大しました。
先 週ドル円は76円台半ばと3/17の史上安値76.25に迫る勢いであり、またドルスイスフランは0.78台半ばの史上安値に下落し、財政基盤が比較的良 好なオセアニア通貨が買われて、NZドルは0.88近辺の史上安値を付け、豪ドルも再び1.10台後半まで値を上げました。
ただユーロは引き続き欧州債務問題がくすぶり、上昇を試みるも上値の重い展開でした。
先々週のEU首脳会合でギリシャに対する第二次支援策は一応決定しましたが、ギリシャの部分的デフォルトの懸念は依然として残り、またスペインやイタリアの格下げ問題が新たに浮上し、両国の国債利回りが上昇するなど、警戒感の再燃を意識されます。
こ のような中、米国時間31日夜にオバマ大統領は民主・共和両党指導部が今後10年間で1兆ドルの財政赤字削減で合意した旨の報道が今朝方入り、ドル円が 76円台から一時78円台に、ユーロ円が110円台から112円台、豪ドル円が84円台から86円台に反発する動きも出ています。
今週は引き続き これらの欧米債務問題が市場の焦点。米国サイドで与野党合意に向けた協議も山場に差しかかっています。明日の合意期限までに”なんとか滑り込みセーフ”と の見方が強かったものの、実際に合意を見れば足元は”米ドル買戻し”の動きが出る可能性もあります。
ただ、8/5に発表される米国の7月雇用統計は、もう一方の懸念事項でもあります。6月の数字は非常に弱くて、ドルの失望売りを誘ったことも記憶に新しいところ。そう考えると”歴史的なドル下落基調”が完全に反転するとは言いがたく、たとえ債務上限引き上げ合意がされても、米ドルの反発は”小戻し程度”で終わるのかもしれません。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 1.0795-1.1080 AUDYEN 84.24-86.15
今週の予想レンジ AUDUSD 1.0850-1.1150 AUDYEN 84.00-87.00
今週の豪ドルは上値トライ終了後は反落も
先 週の豪ドルは”上げて下げて上げる”という忙しい乱高下でした。
欧米の債務問題を材料としたリスク回避の動きとその巻き戻しにUP & DOWNを繰り返しましたが、上述のようにリスク面からはやはり懸念の多い1週間でした。
ただ豪州の財政赤字は他の先進国と比較すると軽微であり、加えて先週水曜日に発表された第2四半期の消費者物価指数が予想を上回ったことから、”8月利上げ観測”が高まり、豪ドルを一気に1.1080の史上高値にもって行きました。ただ豪ドル円はドル円の76円台への下落に引っ張られて86円台が天井圏となっています。
つまり先週の豪ドルの上げは金利格差(8月利上げ観測)に加えて財政面での基盤の強さというメリットも加わり、週後半は米国デフォルト懸念からのドル全面安の恩恵も受けたという豪ドルにとって幸運な1週間だったわけです。
さて今週の豪ドルですが、やはり焦点は明日のRBA理事会における利上げの有無と米国の債務上限引き上げ問題の決着にあります。
いくつかのシナリオが描けますが、まず豪ドル上昇シナリオとしては、RBAが利上げを行い、しかも米国の債務問題が結局最終合意を見ず、米国の7月雇用統計も失望的であった場合でしょう。この場合は米ドル全面安から豪ドルは1.12-1.13の上値をテストする可能性があり、豪ドルは再び上昇トレンドに乗ることになります。
一方豪ドル下落シナリオとしては、上記の逆で、RBAが金利据え置きでハト派的コメントを行い、しかも米国債務問題に両党の合意を見、しかも7月の米雇用統計が強い結果となった場合で、この場合にはリスク選好の豪ドル買いも出るでしょうから豪ドル大幅下落とは行かないでしょうが、1.07-1.08台への下落が予想されます。
その他のミックスシナリオの場合は、いわばこの二極シナリオの中間のプライスアクションという感じでしょうか。
今週も欧米豪三極をにらんでの取引となります。
それでは 、今週も Have a nice WEEK!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j
サンプル例を添付させて頂きます。
・現在セントラル短資FXブログに執筆中!
http://www.central-tanshifx.com/
ご注意!
本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、
それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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