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他人に厳しく、自分に甘く

オーストラリア人はかなり大きい人が多い、というか、ボリュームのある、というか、太っている人、肥満体型の人が多い…、おそらくほとんどの人が(そうそう)と、うなずくことでしょう。

そんな現実は見たくも知りたくもないという人もいますが、肥満は国にとっても大きな社会問題なんですね。医療費など、現実的な予算がかかわることで、なんとか国民の肥満を減少させたいと政府は考えています。

ところが、当の肥満している本人は、自分はそんなに太っていないと思いがち。他人の肥満度は指摘できても、自分自身のお肉は少なめに見積もってしまうという、人間のありがちな思考パターンをとってしまいます。

自覚のない人にいくらダイエットを訴えても聞く耳をもちません。逆に、「えっ、太ってないじゃん」と思われる人がエクササイズやダイエットに懸命になるものです。

オーストラリア統計局の調べでは、1995年と2008年の国民の肥満度を比べると、18.7%から24.8%に増えていることが明らかになりました。

まあ、オーストラリア人がどんどん肥満化していることを実証しているわけですね。ただ、注目すべきは、自分自身の申告の方です。自分が肥満だと感じている人は、11.1%から21.4%に増えているのですが、自己認識と実際の肥満度との差が小さくなっているんですね。

ということは自覚する人が増えてきたということです。その背景には、“自分の身長、体重をしっかりと把握することが大事”だよという健康キャンペーンが功を奏してきたということなんでしょうか。体重計の販売数の推移を調べるとはっきりするでしょうね。

報告によると、多くの人は、自分の身長を高めに、体重を低めに見積もる傾向があるようです。加えて、男性より女性の方が自分自身の肥満度を低めに見るようです。

よく「BMI」(Body Mass Index)といいますが、これは、身長からみた体重の割合を示す体格指数のことで、俗にいう肥満度指数のことです。BMI=体重(kg)÷身長(m)の二乗で、標準は22です。

1995年の調査では、平均的に男性は1.2、女性は1.4ほど、低く見ています。それが、2008年の調査では0.6と0.7とほとんど差がなくなり、また実態に近くなっています。

そうか、みんな自分の身体のことを自覚するようになってきたんだな、と思われる調査結果ですが、もうひとつの「BMI」があることが分かってきました。

Bridal Magnificence IndexというBMIです。

結婚前に女性はみな、体重を落として式に臨みたいと願うようで、約半数の花嫁が1キロから10キロも減量しています。結構なことだと思いきや、結婚後、半年の間に7割以上の人が体重を増やしています。

式が終わってホッとした気のゆるみか、新婚旅行での暴飲暴食か、これまで通りの食生活に戻ったからか、よく分かりませんが、花嫁におけるBMIは結構、深刻な指数のようです。

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