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シドニー発豪ドル見通し(2012年2月13日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

2/13(月)日本Q1GDP、伊・仏・独国債入札、ギリシャ債務交換の最終案提示期限、オバマ大統領2013年予算教書

14(火)日銀政策会合、ECB月報、伊国債入札、独2月ZEW景況感指数、英1月CPI、米1月小売売上高、ファンロンパイEU大統領・バローゾ欧州委員長―中国指導者と会談、習中国国家副主席とオバマ大統領会談、ウイリアムズSF連銀総裁講演、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演

15(水)英四半期インフレ報告、スペイン・ポルトガル国債入札、仏Q4GDP、独Q4GDP、ユーロ圏Q4GDP、米1月鉱工業生産指数、米1月設備稼働率、米FOMC議事録、フィッシャー・ダラス連銀総裁講演、ユーロ財務相会合

16(木)豪1月雇用統計、仏国債入札、米1月住宅着工/建設許可件数、米1月PPI、米新規失業保険申請件数、バーナンキFRB議長講演

17(金)日銀議事録、英1月小売売上高、米1月CPI、米1月景気先行指数、ギリシャ国債償還(13億ユーロ)

マーケットの焦点

キーワード― 欧州債務問題(ギリシャ第二次支援と債務交換協議の行方)、米国景気と金融政策、円高の行方?

先週の株価は欧州と米国が小幅下落する一方、日本、中国、豪州などは小幅上昇し、また商品相場はやや軟化するなど神経質な動きでした。

1週間を通しては円安が進行するなどリスク選好的なムードが強くなりました。ギリシャ支援を巡る報道に関心が集まりましたが、ギリシャ政府と与党指導者との協議によりユーロ財務相会合を目前になんとか改革案で合意にこぎつけましたが、一部の詳細については結論を今週15日のユーロ圏財務相会合に先送りされました。また週末もギリシャでは財政緊縮に反対するデモが過激化し、与党の一部が支援条件に不支持を表明しましたが、今朝方ギリシャ議会は緊縮財政法案をなんとか可決させています。ただユーロ圏各国の中でも依然としてギリシャに対する不信感強く、加えて債務交換協議の期限が迫るなど、引き続きギリシャ情勢から目が離せません。

1月の米FOMCにおける超低金利政策2014年末まで延長声明の後、発表される米国指標が注目されます。月初の強い1月雇用統計日以降、今週発表される1月の小売売上高、鉱工業生産指数、住宅着工など重要指標が重なります。今週もバーナンキFRB議長や、各地区連銀総裁の講演が予定されていますが、彼らのハト派的見解と発表される強い指標間に食い違いが表れ始めているような気がします。

先週ドル円は77円台後半まで反発しましたが、政府日銀への介入警戒感もさることながら、やはり昨年の日本の貿易収支が赤字になるなど需給面での変化も見逃せません。原発事故以降の代替エネルギーとしての原油輸入増加に加えて、イランの核問題などで中東不安が激化する場合には、原油価格への影響は必至であり、これは円売り需要の増加になるでしょう。

一方、3月決算期末に向けて本邦機関投資家や金融機関が外貨建て資産を売却して円買いをする(リパトリ)資金還流の動きが活発化すれば円買い需要となうため、その動向も要注意でしょう。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 1.0640-1.0844 AUDYEN 81.88-83.86

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0550-1.0850  AUDYEN 81.00-84.00

今週の豪ドルは調整売りと下部の押し目買いの揉み合いでしょう

先週はギリシャ連立与党が支援条件である改革案に合意したことからユーロが一時1.33台前半、103円台前半に反発したこと、及び火曜日のRBA理事会で利下げが見送られたことから豪ドルは1.08台半ば、83円台後半まで上昇しました。

しかし週末に向けてはギリシャ不安根強く、加えて金曜日に発表されたRBAの四半期金融政策報告書で今年上半期のGDP並びにインフレ見通しが下方修正されたこともあり、豪ドルは1.06台半ば、82円台半ばまで反落しました。

ただ本日はギリシャ議会で財政緊縮関連法案が可決されたこと、並びに発表された12月の豪州住宅融資残高が+2.3%と7カ月ぶりの増加を見せたことを好感して1.07台半ば、83円台前半に反発しています。

今週の豪州の目玉はやはり16日(木)の1月雇用統計です。11月、12月と就業者数が連続マイナスとなっており、今回は反動でそこそこのプラスが予想されますが、一方3カ月連続のマイナスとなれば景況感がかなり悪化していることになります。

豪ドル相場は昨年12月半ばに底入れして以来上昇トレンドとなり先週も年初来の高値を更新しています。ギリシャ情勢の好転や堅調な中国経済指標、更には米経済の回復はリスク選好要因とみなされ、豪ドル相場をサポートします。

一方、ギリシャ支援や債務交換問題には思わぬ落とし穴があり、一変して状況悪化となれば、即座にリスク回避の動きが活発化します。

先週はリスク選好色が強かったですが、まだまだ楽観視できる状態ではありません。

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

・外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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